5/20のページ 公用分例略記研究会
 『触の二』2校  40ページから52ページ
 今回は、『触の二』2次校正の第4回分です。

  <ご指摘により修正する事項>

 (1)40ページ、7行目…「其上…」の「其」を「之」に修正。
*解読の誤りです。
(2)42ページ、4行目…「…改書いたし…」の「改」を「断」に修正。
*解読の誤りです。
(3)44ページ、7行目…「…趣竪可…」の「竪」を「堅」に修正。
*解読の誤りです。
(4)46ページ、後ろから7行目…「無益諸道具…」の「益」と「諸」の間に「之」を挿入。
*解読漏れです。
(5)47ページ、1行目…「衰徴…」の「徴」を「微」に修正。
*解読の誤りです。「衰徴」という言葉はありません。
【衰微】(すいび)衰えてかすかになること。盛んでなくなること。
(6)47ページ、1行目…「…流幣…」の「幣」を「弊」に修正。
*解読の誤りです。
【流弊】(りゅうへい)前々から世間一般に行われている悪いならわし。
(7)48ページ、2行目…「…不屈ニ…」の「屈」を「届」に修正。
*解読の誤りです。
(8)48ページ、4行目…「…百姓共…」の「共」を「者」に、小さなフォントで右寄せに修正。
*解読の誤りです。
(9)48ページ、5行目…「町人ゟ身分…」の「ゟ」と「身」の間に「も」を挿入。
*解読漏れです。
(10)49ページ、後ろから3行目…「…申末吟」の「末」の右側に小さなフォントで「(未)」を挿入。
*該当のくずしは「末」です。しかし意味上は「…末吟味不請…(吟味いまだ請けず)」と「いまだ」と解釈するのが適切です。誤字と判断できます。
(11)50ページ、3行目…「…事候…」の「事」と「候」の間に小さなフォントで(「ニ」)を挿入し、右側に、これも小さなフォントで「(脱カ)」を挿入。これに伴い、19ページ、後ろから2行目の「如何之事候」の「事」と「候」の間も同様の修正を行います。
*「事候」と「事ニ候」の違いは文法的には分かりませんでした。そこで、これまでの記載例をすべて調べました。(下図参照)訴の全10巻では「事候」3回記載されています。2回は「事候」が適切です。1回は「ニ」を挿入した方が良いと判断できます。『触の一』の「事候」は、そのままが適切です。「事ニ候」が16回記載されています。『訴の二』では、「事候」が2回、「事ニ候」が25回記載されています。『訴の二』の具体的記載例を調べましたが、これを見ると、「事候」の2回も「事ニ候」と修正するのが適切と考えます。文法的には分かりませんが、使用例から判断しました。なお、『訴の五」の一例も修正するのが適切と考えますが、きりがないので、そのままにしておきます。

(12)51ページ、後ろから6行目…「…罷出候儀…」の「儀」を「義」に修正。
*解読の誤りです。
(13)52ページ、8行目…「…被御付候…」の「御」を「仰」に修正。
*解読の誤りです。
(14)52ページ、後ろから1行目…「…仲買」の「買」の後に「之」を挿入。
*解読漏れです。

<修正が不必要と判断した事項>
(1)46ページ、後ろから6行目… 「…髪飾…」の「飾」を「錺」に。
*本来は「餝」のくずしです。「餝」は「飾」の異体字です。したがって、「飾」と記載します。
(2)49ページ、後ろから3行目…「申末吟」のうち、「末」を「未」に修正。
*前項(10)を参照下さい。
(3)50ページ、7行目‥「…流作場」の「流」を「添」に修正。
*くずしの形からも意味からも「流」と解読するのが適切です。
【流作場】(りゅうさくば)「ながれさくば」とも。河川・湖沼の畔で水害を受けやすいところに作られた水田。特に享保改革の後期に、関東を中心に開発が奨励された。収穫が不安定なために村高からは除かれていた。
(4)50ページ、後ろから6行目…「見合廉々別」のうち、「廉」を「広」に修正。
*くずしは似ていますが、「廉」と判断するのが適切と考えます。(下図参照)意味上も「廉々(かどかど)…いろいろ」と把握するのが適切です。「広々(ひろびろ)はるか開けているさま」では文章上意味がつながりません。

<質問>
(1)50ページ、3行目… 「…被差遣候事…」の後に「ニ」は入りませんか?
 *前項(11)を参照下さい。